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記事担当
smt
投稿日:26.03.26 
最終更新日:26.03.26

制作会社に丸投げして失敗した──仙台の中小企業がWEB制作で損しないための発注側チェックリスト

カテゴリ:ホームページ制作

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制作会社に丸投げして失敗した──仙台の中小企業がWEB制作で損しないための発注側チェックリスト

「制作会社に『いい感じに作ってください』とお願いして、確かにおしゃれなサイトができた。でも、問い合わせはゼロ。使い方も分からず、更新も止まってしまった」

「50万円かけてリニューアルしたが、以前よりもアクセスが減ってしまった。担当者に聞いても『これからです』と言われるばかり」

仙台市内の中小企業経営者様から、このようなご相談を受けることが後を絶ちません。制作費が無駄になっただけでなく、貴重な時間とビジネスチャンスを失ってしまったことへの後悔は計り知れません。

厳しいことを申し上げますが、これらの失敗の原因の多くは、制作会社のスキル不足ではありません。発注側の「準備不足」と「丸投げ」にあります。

私自身、WEB制作の現場に20年以上立ち、多くの「成功する発注者」と「失敗する発注者」を見てきました。その経験から、仙台の中小企業が二度とWEB制作で損をしないための、発注側の心得とチェックポイントをお伝えします。

この記事の目次

なぜ「丸投げ」は失敗するのか

なぜ「丸投げ」は失敗するのか

制作会社は「あなたのビジネス」を知らない

制作会社は「WEBを作るプロ」ですが、「あなたのビジネスのプロ」ではありません。

※制作会社にもよりますが

「うちの商品はすごくいいから、適当にPRしておいて」と丸投げされても、制作会社は何をどう伝えればいいか分かりません。その結果、当たり障りのない、誰の心にも響かない「きれいなだけのサイト」が出来上がります。

「誰に(ターゲット)」「何を(強み)」「どう伝えたいか(メッセージ)」を言語化するのは、発注側であるあなたの責任です。これが決まっていない状態で発注するのは、設計図なしで家を建てるようなものです。

「安い見積もり」には理由がある

WEB制作の見積もりは、会社によって30万円だったり100万円だったりと大きな差があります。この差は「デザインの良し悪し」だけではありません。

安い見積もりの多くは、「テンプレートに原稿を流し込むだけ」の作業費です。そこには、「競合調査」「ターゲット分析」「SEOキーワード選定」「運用設計」といった、集客に不可欠な工程は含まれていません。

「安く作って全く集客できないサイト」と「適正価格で作って売上を生むサイト」。どちらが経営的に「コストパフォーマンスが良い」かは明らかです。

「作って終わり」を前提にしてはいけない

ホームページは「作ったら終わり」ではなく、そこからがスタートです。しかし、多くの発注者は「公開日」をゴールに設定してしまいます。

「更新は誰がやるのか?」「新しい情報をどう発信するか?」。これらを決めずに作ると、納品された瞬間から情報の陳腐化が始まります。3年後には「最終更新日:2020年」となっている「死んだサイト」の出来上がりです。

仙台の中小企業が陥った「失敗パターン3選」

仙台の中小企業が陥った「失敗パターン3選」

失敗① 「かっこいいデザイン」だけで選んで、集客できなかった

ある仙台の飲食店様の事例です。「東京のデザイン会社ならおしゃれにしてくれる」と依頼し、確かに洗練されたサイトが完成しました。しかし、予約は一向に増えませんでした。

原因は「SEO対策の欠如」でした。画像ばかりでテキストが少なく、「仙台 ランチ」「国分町 個室」といった検索キーワードで全くヒットしなかったのです。

結局、地元の集客に詳しい制作会社に依頼し直し、泥臭く「メニューの魅力」や「店内の様子」を伝えるテキストを追加したところ、検索順位が上がり予約が入るようになりました。WEBサイトの本質は「見た目」ではなく「情報」です。

失敗② 更新方法を教えてもらえず、放置サイトになった

「納品後は自分で更新できます(WordPress導入)」という提案を信じて発注した製造業様。しかし、納品された管理画面は専門用語だらけで、マニュアルもありませんでした。

担当者は更新のたびに制作会社に電話し、「修正費」を請求されることに。やがて面倒になり、新製品が出てもサイトには掲載されなくなりました。

「更新できるシステムを入れる」ことと、「素人が更新できるように設計する」ことは全く別物です。

失敗③ 「補助金が使えます」に飛びついて、過剰なシステムを入れた

「IT導入補助金を使えば実質半額です」という営業トークに乗り、必要以上の高機能な予約システムやMAツールを導入した美容室様。

しかし、スタッフは使いこなせず、結局電話予約がメインのまま。ランニングコスト(保守費)だけが高くつき、経営を圧迫しました。

補助金はあくまで手段です。「補助金が使えるから」ではなく「本当に必要だから」導入する。この順序を間違えると、制作会社の都合の良いカモにされてしまいます。

発注前に「自社で決めておくべき5つのこと」

発注前に「自社で決めておくべき5つのこと」

① 誰に見てもらいたいのか(ターゲット)

「全ての人」は「誰でもない」のと同じです。「仙台市内の30代子育て世代の主婦」「宮城県内の製造業の経営者」など、ターゲットを具体的に絞り込みましょう。ターゲットが決まれば、デザインの方向性も文章のトーンも自然と決まります。

② 何を伝えたいのか(メッセージ)

自社の強みを3つ以内に絞ってください。「品質が良い」「親切丁寧」といったありきたりな言葉ではなく、「他社にはない独自の価値」を言語化します。これが制作会社へのオリエンテーション(説明)の核となります。

③ どんな行動をしてほしいのか(ゴール)

サイトを見た人に何をさせたいですか?「問い合わせ」「資料請求」「来店予約」「電話」。ゴールは原則1つに絞ります。あれもこれもと欲張ると、訪問者は迷って離脱します。

④ 予算と優先順位

予算には限りがあります。「デザイン」「SEO対策」「更新システム」「原稿作成」「写真撮影」。何に一番お金をかけるべきか、優先順位を決めましょう。集客を重視するなら、デザインよりもSEO対策や原稿作成に予算を割くべきです。

⑤ 更新を誰がやるのか(運用体制)

社内で更新するなら、誰が担当するのか。制作会社に任せるなら、月額いくらかかるのか。これを決めずに発注するのは、ガソリン代を知らずに車を買うようなものです。

制作会社に聞くべき「10の質問」

制作会社に聞くべき「10の質問」

契約前に確認すべきポイント

制作会社を選ぶ際、デザインの良さや担当者の人柄だけで決めてはいけません。以下の10個の質問を投げかけてみてください。明確に答えられる会社は信頼できます。

制作会社に聞くべき10の質問リスト

  1. 「うちの業種(または似た業種)の制作実績はありますか?」
  2. 「SEO対策は何をしてくれますか?(『タグ設定』『キーワード選定』など具体的に)」
  3. 「スマホ対応(レスポンシブデザイン)は標準ですか?」
  4. 「納品後、自分で更新できますか?更新方法は教えてくれますか?」
  5. 「Google Analyticsなどのアクセス解析は導入してくれますか?」
  6. 「サーバー・ドメインは誰が管理しますか?(自社管理か、制作会社管理か)」
  7. 「納品後のサポート体制はどうなっていますか?(期間・費用・対応範囲)」
  8. 「修正は何回まで無料ですか?追加費用の基準は?」
  9. 「制作期間はどれくらいですか?納期が遅れた場合の対応は?」
  10. 「制作途中で、私たち発注側がやるべきことは何ですか?(原稿用意、写真手配など)」

「答えられない」「曖昧な回答」は要注意

特に注意すべきは「SEO対策はやります」という曖昧な回答です。「具体的にどんなキーワードで上位表示を狙いますか?」「その根拠は?」と突っ込んで聞いてみてください。言葉に詰まるようなら、その会社に集客ノウハウはありません。

「良い制作会社」の見極め方(発注側視点)

「良い制作会社」の見極め方(発注側視点)

ヒアリングに時間をかける会社を選ぶ

「だいたい分かりました、見積もり出しますね」とすぐに言う会社は危険です。良い制作会社は、御社のビジネスモデル、競合他社、顧客層について、しつこいくらい質問してきます。理解しないと良いサイトが作れないことを知っているからです。

「できません」と言える会社は誠実

「なんでもできます」「安くします」と調子の良いことばかり言う会社は、後でトラブルになりがちです。予算や期間に無理がある場合、「その予算ではここまでしかできません」「その納期は厳しいです」と正直に言える会社こそ、プロとして信頼できます。

地元(仙台・宮城)の制作会社を選ぶメリット

今の時代、オンラインで全国どこの会社にも依頼できますが、やはり「直接会って話せる」メリットは大きいです。

特に仙台・宮城の商圏や地域性を肌感覚で理解していることは、ローカルSEOにおいて大きなアドバンテージになります。「芋煮会」や「仙台七夕」の話題が通じる距離感は、円滑なプロジェクト進行に役立ちます。

発注後に「失敗しない」ための進め方

制作途中で「丸投げ」しない

発注したら終わりではありません。デザイン案や原稿案が出てきたら、必ず自分の目でチェックしてください。「プロに任せたから大丈夫だろう」と確認を怠ると、完成直前になって「イメージと違う」という悲劇が起きます。

「完成」ではなく「公開後3ヶ月」が本当のスタート

サイトが公開された直後は、アクセスはほとんどありません。これはGoogleに認識されるまでに時間がかかるためで、正常な状態です。

焦らず、3ヶ月〜6ヶ月かけてアクセス解析を見ながら、ブログを更新したり、ページを修正したりして「育てて」いきましょう。この運用期間に伴走してくれる制作会社かどうかが、長期的な成功の鍵を握ります。

【発注前チェック】WEB制作失敗を防ぐ10の準備リスト

制作会社に連絡する前に、以下の項目が準備できているか確認しましょう。

  • 自社のターゲット顧客(誰に見てもらいたいか)を明確に言語化できている
  • 自社の強み・差別化ポイントを3つ以内に絞り込んでいる
  • サイトのゴール(問い合わせ、予約、購入など)を1つに決めている
  • 総予算だけでなく「何にお金をかけるか」の優先順位を決めている
  • 納品後の更新を「誰が・どう」やるか決めている
  • 制作会社に「自社の業種の制作実績」があるか確認した
  • SEO対策の具体的な内容を制作会社に質問した
  • 納品後のサポート内容・費用を契約前に確認した
  • サーバー・ドメインの管理者を明確にしている
  • 完成後3〜6ヶ月の改善期間を想定している

判定結果:
● 0〜3個:要注意(このまま発注すると失敗する可能性が高いです。社内会議が必要です)
● 4〜7個:もう少し準備を(制作会社に相談しながら、未決定部分を詰めていきましょう)
● 8〜10個:発注準備OK(良い制作会社と巡り合えれば、きっと成功します!)

「自社の強みが分からない」「要件定義の仕方が分からない」
という場合は、制作の前段階である「WEB戦略設計」から相談できる専門家を探すことをお勧めします。

執筆者プロフィール

株式会社エスエムティ WEBディレクター 平山 純一

みやぎ産業振興機構登録専門家。
IT業界・WEB業界に20年余従事。様々なWebサイトの企画立案・設計業務、進行管理などを主とするディレクション、コンサルティング業務を担当。ECサイト関連では運用・保守業務他キャンペーン企画等も手がける。仙台・宮城の中小企業の「強み」をWEBで可視化し、成果につなげる支援を得意とする。

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